#アルバージェを着る人 Vol.2 【吉川知里】

「自分の世界づくり」に没頭していた幼少期

--- 吉川さんはご自分の意見をしっかりと持っていらっしゃる印象を受けました。生い立ちから現在までを紐解きながら色々と教えていただければと思います。本日はよろしくお願いいたします。幼少期はどんなお子さんでしたか?

【吉川】 どんなだろう。結構、一人遊びが多くて、絵本を舐めるように読んでいた子でした。大人になってからも好きで「キューピッドとプシケー(ほるぷ出版/ウォルター・ペーター著/エロール ル・カイン絵)」がお気に入りです。

--- 子供が読むには、大人っぽい絵本ですよね。

【吉川】そうですね。小さい頃は、園から配られる薄い絵本をよく読んでいて。「親指姫と」か「ノンタン」とか日本昔話とかそういうのから始まりました。

--- 懐かしい~、ノンタン!(笑)

【吉川】 文字読めないくらいの歳だったと思うので、絵を見て自分でお気に入りを見つけてましたね。今でも共通してる部分なんですけど、パンツや洋服も自分でお気に入りを選んでました。

--- まだ小さいのに、自分でですか。

【吉川】 そう。まだ子供だったので季節感もわからず、冬に夏服を選んじゃったりもあったけど。お気に入りのパンツとか今でも覚えてる。お尻に3匹のヒヨコちゃんがついてたパンツ。

--- ひよこちゃんのパンツかわいい。(笑)

【吉川】 昔から好きなことにしか興味を持たないし、やらない子で。だから多分、自分が着たいものを選んでたんだと思う。これじゃなきゃ嫌!みたいな。

--- 昔から結構、没頭するタイプだったんですかね?

【吉川】 そう。興味ないことをやらされるだけで苦痛、みたいな。絵本読んでるか、シルバニアファミリーが大好きで自分の世界作りに没頭してました。

--- その時から「自分の世界」が確立されてたんですね。

【吉川】 30歳になって、今はもう少し柔軟になれてきたかなとは思うけど。昔はもっと、これは嫌だからこうじゃなきゃダメ!と自分で視野を狭くしてしまっていたから、もったいなかったかな、とは思います。

--- でも、それは自分の芯がしっかりあるということでもありますよね。

「キューピットとプシケー(ほるぷ出版)」

想像した世界とのギャップに苦しんだ20代前半

--- 知里さんはエステティシャンとして就職で北海道から上京されたんですよね?

【吉川】 本当は高校にも行きたくないってくらいだったんですけど、何か手に職をつけたいなと漠然と思っていて。昔からヨーロッパが大好きで、エステティシャンの国際免許を取るコースを取って海外で働ければいいなと思っていました。それで美容の専門学校に通って機械などを使わない、オールハンドのリラクゼーションをメインとしたエステの勉強をしてたんです。卒業を前に、先生に勧められたこともあり、上京する形でエステサロンを経営する会社に就職しました。

--- 現在知里さんは百貨店でランジェリーの販売をされてらっしゃいますよね。最初の就職先はエステサロン。お話を伺いながら「女性の体と向き合うお仕事」を一貫してされているんだなーと感じました。何か、ご自身で意識されてたんでしょうか?

【吉川】 ん~、自分の中に飛び込んできたものたちがたまたまそういうものだったという感じかな。きっと大学行ったりしてたらまた色々違ってたのかもしれない。私、せっかちなんですよ。(笑)

--- 「これがいい!」と思ったら猪突猛進タイプ?

【吉川】 うん、そう。エステティシャンを目指した理由の一つに「職人への憧れ」みたいなものもあったと思う。

--- なるほど。

【吉川】 でも最初の会社が結構ブラックで。(笑)上京して東京の店舗に配属されるかと思いきや、熱海のホテルに飛ばされまして・・・。

--- 熱海!?

【吉川】 そう。ホテルも経営してる会社で、熱海のホテルに。

--- じゃあ、ホテルの中のエステサロンで働くことに?

【吉川】 それが、人も少なかったりして、兼務が基本でした。施術はほとんどさせてもらえなくて、ほぼホテルのスタッフとしての業務がメインでした。

--- 自分が最初に目指した世界とのギャップが大きいですよね。今までの知里さんの生い立ちから考えるとやりたいことがやれてないのは相当ストレスだったんじゃ・・・?

【吉川】 非常に苦痛でした。(笑)人がよかったのが唯一の救いだったんですけど、結局1ヶ月くらいして麻布十番の店舗に移動したんですけど、朝まで営業していたところなので、泥酔したお客様の接客とか色々難しくて3ヶ月頑張ったんですがやっぱりブラック過ぎて、、その会社を辞めました。

--- それはしんどかったですね。そのあとはどうされたんですか?

【吉川】 下着がやっぱり好きだなと思って、当時ギャル系のランジェリーブランドで好きなところがあって、そこで販売スタッフとして働き始めました。私、お洋服の販売員さんはできないと思ってて。

--- えー、意外。どうしてですか?

【吉川】 今でも働くとき基準にするのが、制服があるかどうかで。制服がある仕事がいいんですよ。

--- 知里さんのイメージだと「自由」な感じがあったので制服がいいとは意外すぎます!

【吉川】 なんか、私服を着なきゃいけないという環境が嫌で。制服なら仕事のオンとオフを切り替えられる。だから制服がある仕事じゃないと嫌なんですよ。エステもエステ着だし。

--- あーそうか!なるほど。

【吉川】 で、面接受けたら全然ギャルじゃないのにそのブランドに受かっちゃって。(笑)そこからしばらくチグハグな時間を過ごしたっていうか。従業員にはやっぱりギャルの方が多くて、好きなものも違えば、美的感覚も違ったんですよ。なんでカラコンしないの?日サロいかないの?みたいな。カラコンは怖くてつけられないし、日焼けもできればしたくない私からすると、自分だけ違いすぎて、否定されてるような気分になっちゃって。自分を押さえつけられて働いてた印象がすごくある。

--- そうだったんですね・・辞めようと思ったきっかけってあったんですか?

【吉川】 ある日突然ふと「私の居場所はここじゃない」って思って、楽しくないなって。昔からこだわりが強いから、下着にしろ本にしろ、人よりもモノが好きで。最初はそのブランドの商品が好きで就職したけど、時間とともにデザインが変わってしまったりしてモノへの愛も薄れたというか。

--- なるほど。つまり、自分が好きだと思えるモノ=商品をお客様に伝える楽しさみたいなものが薄れてしまって、それと同時に仕事が楽しくなくなってしまったって感じですかね。

【吉川】 そうそう。今でも仲良くしている先輩もいるけれど、当時はモノ(商品)への愛が薄れたのをきっかけに自分自身とブランドのズレがより明確になったという感じかなあ。それで辞めようと決心しました。

入ればいいサイズ、ではなく美しく見えるサイズ

--- 辞めたあとはどうされたんですか?

【吉川】 そこからしばらくアルバイトもしつつ、ラグジュアリーブランドの派遣スタッフ(販売)を始めました。そこは、きちんと自分が納得するような答えをくれる職場でした。厳しいんだけどね。

--- 納得するような答え・・・?

【吉川】 なぜこれをこうしなければならないのか?っていう理由を明確に、論理的に説明してくれて、マニュアルに限らず臨機応変にお客様と接する考え方とか。ぐうの音も出ないほど納得させられることが多かったです。

--- なるほど。

【吉川】 店長が震えるくらい怖い人だったんですけど。(笑)でも愛情を持って言ってくれてるのもわかったし、ギャルブランドの時にはなかった「明確さ」があって。モヤモヤしながら仕事をすることがなくなったんですよね。それまでは、本当にそれで合ってる?と思いながら仕事することも多かったから・・・

--- お話聞いていて、知里さんは一つの物事を深くまで考えて自分なりの答えを導き出そうとなさる方で、だからこそ人一倍向上心が強い。その分、苦労することも多かったりしたのかな。

【吉川】 うん、今でこそそ厳しい店長のものとで働いた経験があったから、いろんな観点から受け止めたりすることができるようになったけど、当時は言葉にできなかったんですよ。なぜ疑問に思ってるのか?なぜ納得いかないのか?ってことを。だから、伝わらなくてふてぶてしくなってしまったりとか。それで余計に怒られた・・・(笑)

--- あはは、なるほど(笑)でも、そのラグジュアリーブランドでのお仕事をきっかけに、納得いかないことを言葉にして伝えられるようになったわけですよね?

【吉川】 そう。当時、その店長に引き継ぎ書類に赤ペン先生(添削)をされたりとかして。連絡事項の文章で、言い回し一つだったりを厳しくチェックされて。おかげでそのあとどこに行っても、わりとやっていけるようになったのは、言葉での表現を知ったからだと思います。

--- 上司のおかげで変われたんですね。そこから現在のお仕事(百貨店でのランジェリー販売)を始められたきっかけは?

【吉川】 ラグジュアリーブランドの販売をやめたあとに、北海道に帰って、旅行に行ったり自由に過ごした期間を経て、また上京したんですよ。で、ずっと派遣だったから今度は社員になろうとおもって、職探しをしたんです。その時にたまたま紹介されたのが今の仕事でした。

--- そうだったんですね。現在、インポートをメインに販売されてますが、先ほどもおっしゃっていた「モノ(商品)が好き」という感覚からいくと、インポートランジェリーをお好きなんだとは思うんですが、今担当されているブランドを知ったきっかけは何だったんですか?

【吉川】 インポートを買い始めたのが確かギャル系のブランドをやめたあとだったんですよ。23歳くらいかな?・・・で、知ったきっかけは確か渋谷の西武のランジェリー売り場を見ていてそこでパッと目に入ったのが現在のブランド。ベビーピンクに白いレースがのっていてとっても綺麗なブラで、値札を見たら4万円と書いてあって。(笑)これは一生縁がないな・・・と思ってたら、紹介された仕事がそのブランドの販売員。それはぜひやりたい!となって縁がつながりました。

--- へえ~、店頭で見てすでに心掴まれていた商品だったからこそ嬉しい縁ですよね。

【吉川】 掴まれてすぐに値札見て挫折しましたけどね。まさかそんな値段のブラジャーがあると思ってもいなかったから。(笑)

--- 値段見てビックリみたいな感じでしょうか。(笑)たしかにあのブランドは高級ですもんね~。売る側に回ることで何か変化はありましたか?

【吉川】 う~ん、なんだろう。特にはないかな。とにかく縁を感じてます。会社の人たちもとってもいい人たちで。

--- それは素晴らしい。知里さんが売り場でお客様へランジェリーをお勧めする際、大切にしてることはありますか?

【吉川】 とにかく一度、着けてもらいます。国産のものと違ってインポートは立体的な丸みがあるので、日本人の女の子でも十分綺麗な形になるんです。海外の人の体型と違うから・・・と敬遠されがちなんですけど、全然そんなことない。ちゃんとフィットするし、寄せて上げて無理な形にしない分、ありのまま綺麗な胸の形になるというか。

--- 外国の方のような体型じゃなくても、全然綺麗に着れるってことですよね。

【吉川】 うんうん。なんか・・・大きいことが全てではないよって思うんです。私もちっちゃいからって。(笑)自分がつけるようになって思ったのは、胸自体の形も綺麗になった気がするし、脱いでも"かわいそうなおっぱい"にならない。(笑)

--- "かわいそうなおっぱい"・・・・・?(興味津々)

【吉川】 寄せて上げてが強すぎると、体に対するバランスが悪くなるし、ぎゅっと長時間押さえつけることで外すとその形になっちゃうみたいな。国産の盛りブラをしたあとに自分の体を見たら形が崩れてて、すごいかわいそうなおっぱいになったって思った。(笑)

--- ほお~、なるほど。(驚)

【吉川】 それ以降ノンワイヤーや、締め付けの少ないものを選ぶようになって。それからは脱いでも胸がふわっとするようになったんですよ。結局はランジェリーって自分のためでもあるけど、パートナーのためでもあるから、つけてる時はいいけど、外してかわいそうなおっぱいってどうなの?って。(笑)

--- そうですよね~。私も最近すごい思うんですけど、今まではおっぱい盛ってデートに行って、相手をその気にさせて(できてるかわからないけど(笑))、いざ脱いだら急にシュンとなったおっぱいの状態って・・・フルコースで散々美味しいもの食べさせといてメインディッシュが激マズ!ってくらい残念で最悪だなって。(笑)

【吉川】 そうそう!まず、その”過程”が美しくない。だから、エステとかも今思えば、ベースの美というか。いくらメイクしても肌綺麗じゃなきゃ意味ないじゃんって。昔からそこに対する意識は強かったのかもしれない。

--- わかるわかる。肌も元をたどればリンパの流れだったり、健康であることが一番ですしね。美の本質はそこにある。ランジェリーもそこに近い部分ありますよね。

【吉川】 そう思います。盛るブラはなんかバランスが悪くなる。お洋服も綺麗に着こなせないし。日本人てすごい細いことが美しいとされてて、でも胸は大きく見せたい。そうなるとバストの位置は必然的に高くなるけど、腰の高さは変わらないので、胴が長く見えて美しくない。入ればいいサイズを着るんじゃなくて、美しく見えるサイズを着なきゃいけない。数字にこだわりすぎるのは日本人の悪いところですよね。

--- あ~、たしかに。

【吉川】 Dカップとは言っても、本当はBって人もたくさんいる。

--- わかります。私も昔はランジェリーについて全然知らなくて、必死に盛ってたけど。(笑)

【吉川】 お洋服の上からパートナーに触られたときもあるじゃないですか。そういうときどうするんでしょうね。(笑)

--- あーそれ!私もたまにお洗濯のサイクルの関係で昔つけていたような硬いブラジャーをつけてしまうときあるんですけど、ふざけてとか流れで洋服の上からパートナーに触られてしまったときに「今日はブラが硬いからやめて~」と焦るときがあります。(笑)

【吉川】 それいやだよね。恥ずかしい。その見栄が恥ずかしいというか。柔らかい方がきっと男性も気持ちいでしょうしね(笑)

知里さんのお気に入り香水コレクション

--- 知里さんは香水集めにハマってらっしゃるんですよね?いくつくらいから香水を集めるようになったんですか?

【吉川】 2012年から今みたいに集めだしたんですけど、香りは昔から好きで。女の子のおもちゃとかって匂いつき多いじゃないですか。そういうのとかで香りが好きだった。

--- 初めて買った香水とか覚えてらっしゃいますか?

【吉川】 ロシャスのフルール ド オーって香水でした。中学二年生の時。初めて「なにこの香り!」って衝撃を受けて。今ではあんまりそういうのはつけないんですけど、軽い爽やかなすごい優しい香りだった。甘ったるくもなく、石鹸みたいな柔らかくて優しい香りだった。

--- その時から香水に目覚めたわけですね。

【吉川】 そう。ある時、初めてパルファム(濃度15%~30%の少量で香りが持続する香水)を買ったんですよ。1滴で全身覆われるくらい香りを纏えるのがいいなと思って。それから、ちゃんとした香水(ここではパルファムを指す)を集めようかな?と思ったんですよ。

--- 大人が目覚めていった瞬間だったのかな?23、4歳くらい?

【吉川】 うん。ちょっと背伸びしてみよっかな?っていう感じ。

--- 最近のお気に入りは?

【吉川】 この子達ですね。(画像参照)結構パルファムってクラシックな香りなので瓶から嗅ぐとおばあちゃんの香りって感じに思うかもしれない。(笑)

--- ほんとだ!


【吉川】 肌に乗せて嗅ぐとまた違うんですよ。香りの持続時間が長いので少ない量で充分香る。なのでそれぞれ香水には用途があって、トワレとかは軽いので香りが飛びやすい。例えば華やかなパーティーとかで付けたり。でもパルファムは香りが飛ばないので、近づいてふんわり香る。香りが空間の邪魔をしない感じです。

--- 大人の女性はパルファムの方が良さそうですね。

【吉川】 そうですね。パルファムは濃度が高い分、価格も多少高いのだけど、少ない量で充分香るので、ぜひ大人の女性につけて欲しい。上品なんです、香り方が。

--- 最近は「香害」とかもありますもんね。

【吉川】 うん、そう。安い香水の香り方はいやでも鼻に入ってくるような、邪魔な香り立ちをするんですけど、ちゃんといい香料を使ってる香水はそれがない。ふわっと風に乗って香ったり、すれ違った瞬間に香るものが上質だなと思う。パリで買った「CARON」の香水もまさにそうで。香りの塊がポツン、ポツンとそこに残る感じ。 空気と混ざった香りと肌に乗った香りとまた全然違って面白い。邪魔してこない香り。パリのお店だと、購入の際に自分で瓶を選んで買うんです。バカラの瓶ですっごい素敵なの。女の子はぜひ一度行ってくださいって感じ。

--- ステキ~!

買い手は自由。でも、提供する側は妥協してはいけないと思う。

--- 最近日本のブランドでもインポートテイストなものが増えてきた印象があるんですが、知里さんはランジェリー業界で、販売の立場からどう感じてらっしゃいますか?

【吉川】 少し商業的すぎる印象を受けてます。芯がないような。

--- 芯のなさはどんなところに感じていますか?

【吉川】 見せ方とか、発信している人かな。今は情報が多いじゃないですか。インスタとか見たら、あれ?なんか違うっていう。よくある感じというか。モノづくりという意味でこだわりを感じるブランドは少ない。

--- ふむふむ。

【吉川】 自分が作れと言われると、表現するのが苦手なので難しいということはわかる。だから余計に妥協が見える商品に対して思うところはある。デザインだったり、フィッティングだったり。モノを見ればわかるじゃないですか。

--- なるほど。でも、たとえば、知里さんが現在担当されているブランドとかって高級でなかなか手が出ない。国産のブランドで似たようなものが安価に出ていたりすると、思わず妥協して買ってしまうという・・消費者のジレンマもあると思うんです。

【吉川】 別に買い手は自由でいいと思うんです。いろんな事情やブランドに対しての思い入れは人ぞれぞれだから。ただ、提供する側はお客様からお金をいただく以上、妥協せず高みを目指さなければならないと思うんですよ。

--- なるほど、そうか・・・。(私たちももっと頑張らなくては!)

乳首が浮いても、意外と周りは見ていない!?

--- このお話の流れで、この質問をすることにすごくドキドキしているんですが・・・

【吉川】 え、なになに?

--- ここはぜひ正直にお答えいただきたいです!アルバージェを最初に見たときの印象を教えてください。

【吉川】すごい素敵だなと思ったし、わかりやすいし、伝わってきやすいと思った。すごくイメージが浮かびやすかった。せいなさん(デザイナー)がイメージを伝えて、めぐさん(スタッフ)が文章を作って・・ていう世界観やニュアンスをわかりやすく伝えてて、ちゃんと五感を表現してくれてる。

--- わかりやすい、というのは初めて言われました・・・!

【吉川】えー本当?あら素敵!って思いながらいつも見てましたよ。こういう女性像って素敵と思えた。若くてこだわりがあるのに排他的じゃない感じもいい。そういう人っているよね、と認める感じ。

--- アルバージェの多様性みたいなところですかね。ちゃんと伝わってるんだ~、嬉しいです。(涙)

【吉川】ちゃんと現実も見て、腹くくってる感じも伝わってくる。(笑)デザインも綺麗だし。

--- プロの目線でそう言っていただけるのは本当に嬉しいです!2016年の1stコレクションから見てくださっていて、知里さん一番お気に入りのアイテムはありますか?

【吉川】「 Karisome Bra」が好き。すご~い薄いやつ。

--- せいなさんに1回いろんなこと取り払って、作りたいと思うものを自由に作ってみたらどうでしょう?と提案して始まった突発的なコレクション「気まぐれコレクション」の象徴的なブラですね。

【吉川】 そう、これ!(画像参照)大好き。

--- これは展示会などもしないで突然出したコレクションなので、オンラインで購入いただいたんですよね?きっと。

【吉川】 ネットで買いました。こんなに薄いのに裏にチュールを張っていないところとか大好き。インポート好きな人は絶対好き。レースの薄さとアンダーのシルクのコントラスト、バランスが綺麗。

--- フィッティングはいかがでしたか?

【吉川】 柔らかいからフィットしやすいし、つけてないような心地がちょうどよくて。

--- 人によってはパッドのないものはちょっと・・・と敬遠される方もいるかと。

【吉川】 みんな恥ずかしがるけど、トップが浮いても以外とみんな見てないから大丈夫!って思う。(笑)もしどうしても気になるなら、キャミソールを重ねてきたり、浮きにくい生地のお洋服を切れば問題ない。できることはいろいろあるじゃないですか。着けてみたいと思ったら、まず着けてみるのがいいと思う。ステキだと思ったものは素直に取り入れていくのが一番って思います。

Karisome Bra - from Day & Tmr Collection - *売り切れ

湿度ある、内側から漂う色気

--- どんな時にアルバージェを着けてくださっていますか?

【吉川】 デートの時に着けたいかな。男性の反応が非常に良い!(笑)

--- やった~!(喜)

【吉川】 私の見せ方が「見て!」って感じだからカワイイって言わざる得ない感じかもしれないけど。(笑)実際に、こういうブラってあまりつけてる人多くないのでびっくりする人はいるけど、ある程度「私」という人が伝わってるから・・・

--- 引かれるとかはないですか?

【吉川】 ない。上品だし、色使いとかも良いから、これだけ透けてても下品にならない。女の子が求めるお洒落さもあって、しっとりした色気を感じることができるんじゃないかな。日本人的な色っぽさ。

--- しっとりした色気?

【吉川】 うん、アメリカンなセクシーじゃなくて、日本らしい色とか湿度のある内側から漂う色気、みたいな。

--- ロングドレスでザ・セクシーな色気じゃなくて、お着物みたいな隠しつつ色っぽい色気って感じ?

【吉川】 そう。ちょっと隠して、雰囲気から漂う色気って感じかな。

知里さんにとっての「ランジェリー」とは?

--- 最後になりました。知里さんにとって「ランジェリー」とはズバリどんな存在ですか?

【吉川】 ・・・(しばらく考えて)・・・なんだろう?難しい。自分のベースになるもの、かな?でも、う~ん…なんだろう。(笑)

--- お仕事や遊びに出かけるときの、自分にとっての「装備」みたいなことでしょうか?

【吉川】 あ、うん。・・・だと思います。もっと言うと、「自分らしくいられるお守り」みたいな感じかな。

取材当日、ステキな香水のコレクションと絵本や写真集、雑誌を前にひとつひとつ丁寧に説明してくださった知里さん。言葉をゆっくり紡ぎながら、自分自身の意見を真っ直ぐにお答えになる姿は大人の女性としての嗜みと気品に溢れていました。

某百貨店の下着売り場で販売をなさっている彼女とランジェリー談義を楽しみながらお買い物をするのってとっても楽しそう。そんなことを考えながらインタビュー中、妄想を膨らませてしまいました。(笑)

物事を深くまで考え、自分なりの意見を持って向き合っていく姿は、アルバージェ立ち上げ当初からキーワードとして掲げていた「生き様から滲む色気」にも通じるものがありました。知里さんの言葉「ステキだと思ったものを素直に受け入れて着ればいい」の通り、ファッションもランジェリーもメイクだってなんだって、自分の心が美しいと思えるものを自由に身につけていたいですね。

Thank you for reading!

吉川知里

エステティシャンを経て、ラグジュアリーブランドの販売員を経験ののち、現在は都内百貨店にてランジェリー売り場の販売員として勤務。ランジェリービギナーからラバーまで幅広いお客様へ、販売を通してランジェリーの魅力を伝えている。